スタッフのつぶやき 2012年度 その2

公開日 2012年12月01日

最終更新日 2014年10月31日

スタッフのつぶやき

スタッフのつぶやき 2012年度 その1

『全日本写真展 2012』作品解説会

解説に聴き入る参加者
解説に聴き入る参加者

『全日本写真展 2012』の作品解説会を、開催初日の11日(火)に行いました。全日本写真連盟西部本部長の河合真人氏を講師に、約30名ほどの写真愛好家のみなさんが熱心に解説に聴き入っていました。
 本展覧会は16日(日)までと大変短い会期ですので、みなさま是非お見逃しの無く!!

『全日本写真展 2012』は12月11日(火)~12月16日(日)までの開催です。詳細についてはこちらをご覧下さい ( 『全日本写真展 2012』)。

 

2012年12月12日(H.U)

『第18回 沖縄県中学校総合文化祭』

『第18回 沖縄県中学校総合文化祭』展示のようす
展示のようす

12月7日(土)、8日(日)の2日に渡って『第18回 沖縄県中学校総合文化祭』が当美術館と当館に隣接するてだこホールにて開催されました。「展示部門」の会場の当館では、県内中学校の生徒作品、交流展として出品された全国中学校文化連盟の生徒作品、オキナワ第1日ボ学校(ボリビア)の生徒作品を展示しました。みなどれも力作で、非常に見応えのある作品が幾つも紹介されました。

 
デッサン中のようす
デッサン中のようす
作品講評のようす
作品講評のようす

『中学校総合文化祭』ということで、観覧に見えていたみなさんの多くは、作品が展示されている生徒らの保護者や関係者でしたが、“広く一般のみなさんにも観覧して頂きたい”と思う、内容の充実した展覧会でした。

この文化祭では、作品の展示だけでなく、中学生によるデッサン大会も行われました。デッサンとは、鉛筆や木炭などを用いて対象物をありのままに描く美術の基本です。2、3時間ほどの非常に短い時間しかありませんでしたが、美術館建物や周辺の風景を描いた作品は、どれも精緻で、生徒らの将来が非常に楽しみになるものでした。作品講評会では、教師による詳しい作品の解説と表現に対するアドバイスを受けていました。大会に参加した生徒には、次へのステップとなるデッサン大会でした。

『第18回 沖縄県中学校総合文化祭』は12月7日(土)~12月8日(日)に開催されました。詳細についてはこちらをご覧下さい( 『第18回 沖縄県中学校総合文化祭』)。

 

2012年12月12日(H.U)

テレビにて当美術館を紹介しています!

衛星放送やケーブルテレビで放映されているチャンネルの一つに、『旅チャンネル』という、旅番組を扱う専門チャンネルがあります。そのチャンネルの番組の一つに「沖縄ローカルNEWS!」という沖縄を紹介する人気番組があり、毎月1回、全国に情報を発信しています。沖縄で行われる様々なイベントや人気スポットを紹介するのですが、それだけでなく、歴史や文化、習慣や風習など、非常に興味深い沖縄についても紹介しています。
 なんとこの人気番組の「沖縄ローカルNEWS!」内にて、当美術館を紹介するコーナーが誕生しました!今月12月から5ヶ月間に渡って当美術館のあれこれを紹介していきます。第1回目が放送されている今月は、当美術館の宮里正子館長の出演で、当美術館と当美術館が所在する浦添市について紹介しています。
 残念ながら地上波での放送ではないので全てのみなさんにご覧頂くことは出来ませんが、ご契約されている衛星放送やケーブルテレビに同チャンネルがございましたら、是非ご視聴頂けたらと思います。「沖縄ローカルNEWS!」は、月1回の更新ですが、同月内に何度も再放送されていますので、ご都合のつくお時間が見つけられると思います。

2012年12月12日(H.U)

美術館で観る考古遺物

考古遺物が展示されている第5室
考古遺物が展示されている第5室

ふつう美術館の展示品といえば、絵画や彫刻、工芸品などの芸術的で美しいもの、代々大切にされてきたものを連想するかと思います。現在開催中の常設展『吉祥文様~めでたい漆器・大集合~』の中央の部屋(第5室)ではそうした枠にとらわれず、市内にある遺跡・浦添ようどれ、当山世利原古墓群の発掘調査で出土した遺物などの展示を行っています。

どうして美術館で考古遺物を展示するの?と疑問に思われる方もいるでしょう。確かに、長年風雨にさらされてたり土の中に埋もれていたりする出土品は破損の進んだものが多く、見栄えの良いものばかりではありません。しかし、それらを調べることで今まで明らかにできなかった当時の〝モノ〟を作る技術や文化・風習の一部を知ることができるため、美術史の研究においてもその資料的価値はとても高いのです。

第5室のテーマが「小さな漆塗膜片の大きな発見」とあるように、展示の目玉はとても小さな漆塗膜のかけらですが、沖縄の地で漆芸品が脈々と作られ続けてきた背景には、古き時代から築いてきた技術があってこそなのだと改めて考えさせられました。また、ともに展示している瓦や石厨子片などには常設展のテーマでもある吉祥文らしき図柄が刻まれているなど、考古遺物でありながら美術品としての見ごたえのある展示となっています。

現在、11月17日(土)に開催されるシンポジウム『琉球の漆文化と科学2012』に合わせて、最新の分析結果など追加パネルを作成しています。小さな漆塗膜のかけらを科学分析することでいったい何が分かるのでしょうか。。。詳しくは展示を観てのお楽しみです。

 

2012年11月9日(R.M)

『秋の子ども体験教室』

ハロウィンにちなんだ『秋の子ども体験教室』を去年に引き続き開催しました。今年は「かぼちゃのお面作り」と「美術館探検」を行いました。

どのような顔にしようか思案中
どのような顔にしようか思案中

「かぼちゃのお面作り」は子どもたちの頭に入るくらいのお面を、“折り紙”で兜(かぶと)を作るようにとても大きな紙を折り上げて作りました。顔は目、鼻、口をかたどった紙を貼りつけて表現し、更に目や口には孔も開けました。折り目が少しでもずれると全体の仕上がりにも影響が出るので、作るのに苦労しましたが、一人一人個性的なお面が出来上がりました。

 
美術館を探検中(作品移動用巨大エレベーター内)
美術館を探検中
(作品移動用巨大エレベーター内)

お面作りの後はいよいよ「美術館探検」です。美術館の施設探検は、誰でも利用出来る展示室だけでなく、関係者しか出入り出来ない収蔵庫など、美術館の施設内をくまなく探検して回りました。普段あまり見る機会のない美術館の“裏側”にも行くことが出来て、楽しい探検だったと思います。

 
教室に参加した子どもたち
教室に参加した子どもたち

『かぼちゃのお面と美術館探検!』は10月6日(土)に開催しました。詳細についてはこちらをご覧下さい(『かぼちゃのお面と美術館探検!』)。

 

2012年10月30日(H.U)

『竹久夢二展』関連イベントご参加ありがとうございます

大平直輝氏による解説会
大平直輝氏による解説会

去った10月22日(日)に現在開催中の『竹久夢二展』関連イベントとして「解説会」及び「お話会」が行われました。多くのみなさまがご参加され、竹久夢二への関心の高さが伺われました。

「解説会」は10月7日(日)、8日(月)に開催した解説会と同じく、竹久夢二研究家の大平直輝氏により行われました。夢二の残した作品や夢二を取り巻く女性たち、病に伏せっていた晩年のようすについてお話が聴けました。
 本展覧会の解説会は、去った10月7日、8日を含めて全部で4回行われましたが、4回とも数十名の参加者があり大変盛況でした。この解説会を通して、多くのみなさんが竹久夢二の作品をより深く鑑賞することが出来たことと思います。

 
竹久みなみ氏によるお話会
竹久みなみ氏によるお話会
 

「お話会」は竹久夢二のお孫様にあたる竹久みなみ氏により、祖父の竹久夢二の作品や思い出について語っていただきました。実際には、みなみ氏本人がまだ物心着かない頃に夢二は亡くなったので、本人自身の夢二に対する記憶というものは無いとのことですが、夢二の子にあたるみなみ氏の父親から夢二については色々と話を聞いていたそうです。
 この「お話会」には、実際の血縁にあたる竹久みなみ氏のお話が拝聴できるということで、100名余りの聴衆が参加されました。

 

『竹久夢二展』は11月18日(日)までの開催となっています。みなさまぜひ足をお運びになられてご観覧頂けたらと思います。詳細についてはこちらをご覧下さい(『竹久夢二展』)。

2012年10月25日(H.U)

『夏休み子ども体験教室』後半の報告です!

大分遅くなりましたが、前回の報告に引き続き8月に行った『夏休み子ども体験教室』の後半3つの教室についてご報告します。後半に開催した体験教室は「親子あい染め」、「砂絵を描こう」、「秘密のビックリおもちゃ」の3教室です。

藍染めのようす(思い通りの染め上がり?)
藍染めのようす
(思い通りの染め上がり?)

「親子あい染め」は親子でTシャツを藍染めする体験教室でした。染めたい部分はそのままに、染めたくない部分はゴムで固く絞り、藍が染みこまないようにしました。その絞り方次第で模様は色々と出来ます。いったいどの様に染まるのか、それは実際にやってみないと分からないのが楽しいところでした。また、染め初めは黄緑色だった藍の色が太陽の光を当てることで深い藍色に変わっていったのも、とても印象的でした。
  この教室は親子での体験ということで、参加されたご家族にはとても良い夏の思い出となったことと思います。

 
砂絵制作のようす(色砂掛けたりクレヨン塗ったり) 砂絵制作のようす(色砂掛けたりクレヨン塗ったり)
砂絵制作のようす
(色砂掛けたりクレヨン塗ったり)

「砂絵を描こう」は色の付いた砂を用いて絵を描く体験教室でした。下絵を描いた台紙に接着剤を付け、その表面に着色した砂を定着させて作品を作りました。接着剤を厚めに塗って色砂を立体的に定着させたり、あるいは色砂を2つ3つと組み合わせたりして色々と試してみる子どもたちもいました。また、“色(いろ)”を表現する手段を色砂だけに限らず、クレヨンや水彩絵の具も使いました。
  完成した作品は最後に額装したことでさらに見栄えが増したので、子どもたちの自慢になったことでしょう。

 
おもちゃ作りのようす(仲良しお友だちと制作中)
おもちゃ作りのようす
(仲良しお友だちと制作中)

「秘密のビックリおもちゃ」は幾つかのおもちゃを作って遊ぶ体験教室でした。ただ単に作るだけでなく、どうしたらうまく作れるか、出来たおもちゃがなぜそう動くのか、などを遊びを通して知らず知らずのうちに学べる楽しい体験教室でした。
  2時間を予定した教室でしたが、参加した子どもたちが出来上がったおもちゃで時間を忘れるほど遊び続けていたのがとても印象的な教室でした。

 

今年度の『夏休み子ども体験教室』は大盛況の内に終了しました。各教室とも多くの応募があり、抽選に漏れた子どもたちには大変残念でしたが、来年もまた是非ご応募頂きたいと思います。募集は夏休みに入る7月初旬に当館ホームページや浦添市広報誌、新聞等で告知します。来年も楽しい教室を企画しますので、多くの子どもたちの参加を楽しみにしています。

今年度の『夏休み子ども体験教室』は、全部で6教室開催しました。詳細についてはこちらをご覧下さい(2012年度『夏休みこども体験教室』)。

2012年10月24日(H.U)

インターンシップ生が来ました!

実習のようす
実習のようす

9月19日(水)~21日(金)に那覇工業高校の服飾デザイン科2年生2名が美術館に就業体験(インターンシップ)に来ました。20日から始まった『写真展~ミャンマーの暮らしとうるし工芸~』の展示作業補助や体験教室の準備、掲示物の貼り替えなどの美術館業務を体験しました。

 

2012年9月28日(S.K)

写真展 『ミャンマーの暮らしとうるし工芸』開催について

托鉢をする少年僧
托鉢をする少年僧

当館企画展示室にて9月20日(木)から写真展『ミャンマーの暮らしとうるし工芸』を開催します。ミャンマーについては、多くのみなさんは国名や場所については良くご存知のことと思います。この国が舞台となっている『ビルマの竪琴』でお馴染みのみなさんもいらっしゃるかもしれません。しかし、テレビや新聞等で報道される事くらいしか知らないのが実際のところなのではないでしょうか。

 
荷物を頭に載せて運ぶ女性たち
荷物を頭に載せて運ぶ女性たち
(以前の沖縄でも同様の風景が見られた。
中央の女性は漆器の容器を載せている)

ミャンマーがどの様な国なのかを考えたとき、情報が多くないことから来るミステリアスな印象は拭えないかもしれませんが、今回の写真展を通してミャンマーの人々の素朴な印象、信心深い仏教国、沖縄と同じ様に漆器作りが盛んなことなど、色々と浮かび上がってくることと思います。それらからは、どこか懐かしい沖縄を感じるかもしれません。会期は大変短いですが、多くのみなさまがご関心をお持ち頂きご観覧頂けたらと思います。

 

『ミャンマーの暮らしとうるし工芸』は9月20日(木)~9月23日(日)までの開催です。詳細についてはこちらをご覧下さい( 『ミャンマーの暮らしとうるし工芸』)。

2012年9月19日(H.U)

『岩合光昭写真展』一万人目を迎えました!

一万人目の来館者
一万人目の来館者

8月21日(火)に現在開催中の『岩合光昭写真展』の来場者が1万人目に達しました。節目に来場されたご家族には、宮里館長から記念品が贈呈されました。
 『岩合光昭写真展』は9月2日(日)までの開催です。まだご覧になっていないみなさんは、ぜひお誘い合わせの上足をお運びになり、ご観覧下さい。

『岩合光昭写真展』は7月21日(土)~9月2日(日)までの開催です。詳細についてはこちらをご覧下さい( 『岩合光昭写真展』)。

 

2012年8月28日(H.U)

『夏休み子ども体験教室』前半が終了しました!

2012年度の『夏休み子ども体験教室』は全部で6つの教室を予定しています。そのうちの前半3つの教室「面シーサー」、「あの顔・この顔 どんな顔??」、「こども紅型」が終了しました。それぞれの教室の様子について紹介します。

出来上がった面シーサー(焼成して完成です)
出来上がった面シーサー
(焼成して完成です)

「面シーサー」の教室では、沖縄のあちらこちらで見かける“シーサー”を壁掛けで制作しました。参加した子どもたち全員が「面シーサー」の制作は初めての体験でしたが、粘土の塊を貼りつけたり削り取ったり、あるいは文様を描いたりと工夫を凝らし、一人ひとり様々な表情を持った個性のあるシーサーが出来上がりました。このあと乾燥と焼成を行い完成となります。
 出来上がった面シーサーは8月17日(金)~24日(金)まで浦添市美術館施設内「喫茶花うるし」にて展覧会を行います。子どもたちが制作した表情豊かな面シーサーをお楽しみ頂けたらと思います。

 
お友だちの顔はどんな顔?
お友だちの顔はどんな顔?
出来上がった顔の絵(自分で描いた台紙に貼りつけると完成)
出来上がった顔の絵
(自分で描いた台紙に貼りつけると完成)
出来上がった作品(発表してもらいました)
出来上がった作品
(発表してもらいました)

「あの顔・この顔 どんな顔??」の教室では、二人一組で参加したお友だちや兄弟姉妹との共同作業で自画像を制作しました。お互いがそれぞれパートナーの顔を描き、それを切り抜いて台紙に貼りつけたら作品の完成です。台紙には、自分の将来の夢や好きなことなどを自分自身で表現しました。将来なりたいと考えている“パティシエ”を描く子がいたり、野球やサッカーなど友だちと行っているスポーツを描く子がいたりと、みな思い思いに描いていました。
 自画像は自分自身で描くから自画像ですが、今回のワークショップでは、外から見た自分(他人が描いた自分の顔、つまり他人が自分をどう見ているか)と内から見た自分(自分自身が描いた夢や興味、つまり自分が表現しないと他人は分からない自分)が2つ重なってはじめて本当の自分が見えてくる、というとてもユニークな“自画像”を制作しました。

 
“色挿し”のようす
“色挿し”のようす
出来上がった作品
出来上がった作品

「こども紅型」の教室では、沖縄の伝統工芸「紅型」を体験しました。紅型は図案の作成、型彫り、型置き(布に型紙を置きその上から防染糊を施して染まらないようにする)など非常に多くの工程がありますが、今回は、予め決まった図案を型置きしたエコバッグを用いて“色挿し(色を付けていくこと)”と“隈取り(ぼかしを入れて立体感を出すこと)”、“色止め(高温で蒸すことで色落ちしなくなる)”と“水洗い(糊を洗い流す)”の工程を2日に渡って行いました。完成したエコバッグはどれもみな素晴らしく、思い出に残る作品に仕上がりました。

体験教室の詳細についてはこちらをご覧下さい(2012年度『夏休みこども体験教室』)。

 

2012年8月17日(H.U)

『岩合光昭写真展』始まる!!

作品を解説する岩合氏
作品を解説する岩合氏

『岩合光昭写真展』が始まりました。岩合氏が世界中で撮影した表情豊かな動物たちの写真を本展覧会にてご覧頂けます。岩合氏ご本人は動物の中で特に“ネコ”が好きだと仰っていましたので、会場内の作品中のライオン、トラ、チータなどのネコ科の動物がどの様な表情をしているのか確かめるのも面白いかもしれません。
 初日は開会式の後、岩合氏による作品の解説会、サイン会、トークショーも行われました。これらイベントに多くのみなさまがご参加され、初日は大変盛り上がった一日でした。
 本展覧会は9月2日(日)まで開催します。会期中には様々なイベントも企画しています。多くのみなさまのご来館をお待ちしております。

 

『岩合光昭写真展』は7月21日(土)~9月2日(日)までの開催です。詳細についてはこちらをご覧下さい( 『岩合光昭写真展』)。

2012年7月25日(H.U)

『伝統工芸士展』体験教室

シート状に伸ばした赤い堆錦餅
シート状に伸ばした赤い堆錦餅

7月10日~17日の会期で『沖縄県伝統工芸士展』が開催されました。会期中は、伝統工芸士の方々による実演や、一般向けの体験教室などイベントが盛りだくさん。中でも私が興味を持ったのは、漆器の加飾技法の一つである堆錦の体験教室でした。
 堆錦とは漆と顔料を混ぜて塊にしたものをシート状に伸ばし、文様のかたちに切り取って貼り付けるという技法です。写真はシート状に伸ばした赤い堆錦餅です。これは講師の先生があらかじめ準備してしてくれたもので、ここまでの下準備が結構大変なんです。漆と顔料を混ぜる作業を自分で最初からやることを考えると気が遠くなります。そんななか、大変な作業を省き気軽に体験できる教室はありがたい存在ですね。
 この展覧会の体験教室はもう終了してしまいましたが、当館でもさまざまな体験教室を予定しています。詳細が決まり次第ホームページなどに掲載しますので、情報をお見逃しなく!

 

2012年7月19日(A.T)

ソウル二題 朝鮮工芸の礎とウルシ料理

4月初旬。レンギョウの咲き誇る韓国・ソウルを訪ねました。
 目的は二つです。一つ目は、韓国の山と民藝を愛し、韓国人の心の中に生き、韓国の土となった日本人として、今も韓国の人々から慕われる「淺川巧(1891-1931)」の物外忌セレモニーへの参加です。淺川巧と兄の伯教の朝鮮工芸への視点は、民藝の柳宗悦の美意識とも共鳴し、日本植民地下の京城(現在のソウル)での朝鮮民族美術館の開館や日本民芸館の設立に大きな影響を与えました。
 7日に行われた物外忌でも韓国人・日本人30余名が墓前につどい、献茶やパンソリを捧げました。
 なお淺川兄弟の朝鮮美の視点については、2011年度美連協大賞及びカタログ論文賞を受賞した『浅川伯教・巧兄弟の心と眼―朝鮮時代の美』(大阪市立東洋陶磁美術館・千葉市美術館・山梨県立美術館・栃木県立美術館)の展覧会図録に詳しい論考が掲載されています。

(左)淺川巧の墓に詣でる韓日の人々 (右)パンソリを捧げる人間国宝の辛栄慈女史
     (左)淺川巧の墓に詣でる韓日の人々
     (右)パンソリを捧げる人間国宝の辛栄慈女史

さて、二つ目の目的は、「漆鶏・オッタク」という薬膳鍋料理を楽しむことでした。
 韓国では、古くからウルシを漢方薬として年に1~2回食すると健康になり、とりわけ胃腸に効果があるとの言い伝えがあります。ソウル市内の特別な食材を使った“健康料理店”には、「漆鶏鍋」や「アヒル鍋」、「犬鍋」などのメニューが並んでいました。「漆鶏鍋」は鶏と食用に育てた漆の表皮を煮込み、ニラを加えて食べる料理です。薄茶色のスープはかすかに漆の香りがするさっぱりとした味でした。スプーンの2口ほど試食し、その後は2時間ほど鍋のそばで湯気に当たっていました。ところが、翌日から手の甲は水膨れ状態、首から下は全身真赤な腫れとかゆみ。何よりきつかったのが、悪寒とともに襲う40度近くの高熱。見事にウルシパワーに“内外”から襲われました。ちなみに、鍋を一緒に囲んだ4名には何のトラブルもありませんでした。
 帰国後、皮膚科に飛び込んだところ、その場で即入院との指示。生まれてはじめての入院がウルシとは“名誉の負傷”と思い込んでいるのは、本人だけのようです。

2012年4月25日 館長 宮里 正子 

(左)漆鶏鍋・オッタクは生ニラと食べる。右下は煮込んだ後のウルシの表皮で、普段は客前には出さない。  (右)薄茶色のスープは、ショウガや醤油で味付けをする。
     (左)漆鶏鍋・オッタクは生ニラと食べる。
        右下は煮込んだ後のウルシの表皮で、普段は客前には出さない。
     (右)薄茶色のスープは、ショウガや醤油で味付けをする。
(左)左はオッタク用のウルシ表皮。右は芯材までカットしたウルシ酒用。     (右)ウルシを漬けた薬用酒。
     (左)左はオッタク用のウルシ表皮。右は芯材までカットしたウルシ酒用。
     (右)ウルシを漬けた薬用酒。
(左)ソウルの町中の薬膳料理屋。     (右)漆鶏やイヌ、アヒルなどのメニュー。漆鶏は6万ウオン(4500円)もする高級料理。
     (左)ソウルの町中の薬膳料理屋。
     (右)漆鶏やイヌ、アヒルなどのメニュー。漆鶏は6万ウオン(4500円)もする高級料理。