琉球八景展-葛飾北斎が描いた浮世絵、幻の競合摺り-

公開日 2016年04月13日

最終更新日 2016年04月16日

琉球八景展
-葛飾北斎が描いた浮世絵、幻の校合摺り

4月29日(金)~5月8日(日

入館料:一般200円、大学生130円 高校生以下無料
※常設展もご覧いただけます。

ryuukyuuhakei

琉球八景とは?

浦添市美術館では、浮世絵(錦絵、多色刷りの木版画) 「琉球八景」を所蔵しています。琉球八景を描いた葛飾北斎(1760-1849) は、江戸時代後期に活躍した浮世絵師で、89年の生涯に版画や肉筆画など多くの絵を描きました。富嶽三十六景の「神奈川沖浪浦」や市井の人々を表情豊かに捉えた「北斎漫画」などがよく知られています。
 「琉球八景」は全八枚で構成され、琉球の景勝地が描かれています。しかし、北斎が異国である琉球を訪れたわけではありません。
この連作が制作されたのは1832年。その年は、徳川将軍の代替わりの江戸上りがあり、江戸では琉球関連の出版物が出版されるなど琉球ブームだったようです。北斎が参考にしたのは、その前年に徳川幕府が刊行した『琉球国志略』という書のなかの挿絵「球陽八景」だったと言われています。その書は、中国皇帝の使者である冊封使の周煌という人物が、皇帝への報告書として1757年にまとめたものです。球陽八景の元となった挿絵は、1719年に来琉した冊封使・徐葆光が天使館(冊封使の宿泊施設) の周辺の景勝地を詠んだ漢詩「院旁八景」の情景などを描いたものと考えられています。

校合摺りとは?

絵師は版元の依頼を受けて版下絵を描きます。それを受けて彫師は主版を作成して単色の校合摺りを必要な色の分だけ摺りました。校合摺りが摺られると、絵師に戻され、配色の指示がなされました。色の指定が目的でしたので、画面全体に着色されてはいません。絵師の色指定が完了すると、再び彫師に返され、それを元に色ごとの版木が彫られました。